突然だけど『エビングハウスの忘却曲線』って知ってる?
これは意外と勘違いして覚えてる人も多いと思う。
きちんと理解しておくと、今後の勉強とか仕事とか『覚える』という事がかなり効率的になるので、ぜひ参考にしてみて下さい!
結論:
記憶に定着させる最高率な方法は、
『短時間の復習』でいいので『短いスパン』で繰り返す。
(24時間以内、1週間以内、1ヶ月以内)
エビングハウスの忘却曲線とは
そもそもエビングハウスの忘却曲線ってなんなのかと言うと、
復習にかかる時間の「節約率」(どれぐらい時間を減らすことができるか)を示したグラフのこと。
よく間違えやすいのが、
「時間経過」と「記憶の定着率」を示したグラフと思われがちだけどこれ、違います。
縦軸が「定着率」ではなく、「節約率」なのがポイント。

ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが行った実験で、
①意味のない綴り(文字列)を複数覚えさせる。※意味のない文字列なので忘れやすい。
例)tajgkqcoとか
②それを記憶するのにかかった時間を測る。
③一定時間あけて再度同じものを覚えさせる。
④再度記憶にかかった時間を測る。
⑤節約率を算出する。
節約率=④に要した時間÷②に要した時間
例として、
最初覚えるのにかかった時間が10分で、
再度覚え直した時にかかった時間が4分なら、
節約率=4分÷10分=40%
と言う計算になる。
でこの実験だと、
記憶してからの時間と節約率の関係は
記憶してから
20分後:節約率58%
1時間後:節約率44%
1日後 :節約率34%
2日後 :節約率27%
6日後 :節約率25%
1ヶ月後:節約率21%
要するに、
時間が経てば経つほど、一度覚えたことでも思い出すのにかかる時間が長くなる。
逆に言うと、
『復習は早ければ早いほど記憶を取り戻しやすい』
と言うのがこのエビングハウスの忘却曲線です。
ウォータールー大学の忘却曲線
ここまでくると、
復習は早い方がいいのはわかったけど、結局勉強はどのようにしたら良いのか?
と言う疑問が出てくると思うんだけども。
このエビングハウスの忘却曲線に関連する研究がカナダのウォータールー大学にあって、
学生が1時間の講義を受ける。
(この時の記憶の状態を100%とする。)
24時間以内に10分間復習すると、
→ほぼ100%記憶が戻る。
1週間後に2回目の復習を行うと、
→5分で記憶が戻る。
30日後に3回目の復習を行うと、
→2~4分行うと記憶が取り戻せる。
というもの。
この研究結果から、
復習をするタイミングは、
①24時間以内
②1週間後
③1か月後
のように繰り返し行うことが非常に効率的です!
それも復習の時間は割と短くても良さそう!
さらに、講義の翌日にまったく復習をしなかった場合、50~80%の記憶は失われてしまい、
1ヶ月しなかった場合は、2〜3%しか覚えていないという研究結果も出ている。
正直、一から覚え直すのとほぼ変わらない。。
ちなみに、
記憶には『短期記憶』と『長期記憶』の2種類があって、
短期記憶…すれ違った人の服装とか、風景とかを『一時的』に覚えておく。
長期記憶…実家の場所とか自転車の乗り方など。基本的に忘れない。
そしてこの『短期記憶』の方に該当するものは、ずっと覚えてても不要な上に脳に負担がかかるので『忘れる』ように出来ている。
しかし、脳は何回も繰り返し、同じ内容がインプットされると「これは重要な情報だ!」と認識して、長期記憶に保存させる(=記憶として定着する。)
要するにこれが記憶のメカニズムです。
まとめ
勉強や仕事もそうだけど、物事を記憶するには時間をかけるよりも、復習のタイミングと回数が大事なようです。
上記の実験結果では復習をするタイミングは、
①24時間以内
②1週間後
③1か月後
という結果が出ていましたが、
試験や仕事ではそこまで時間の猶予がない事の方が多い…
ただ本質は、繰り返し復習することが記憶の定着に繋がるということ。
また復習の時間自体は短時間でも問題ないので、
出来るだけ最高率で記憶をする為にも、
『短時間の復習』を『短いスパン』で繰り返し行ってみる、ということをぜひ心掛けてみて下さい!
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